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医学部再受験はどれくらい難しい? 難しさの理由、成功率は? 

目次

社会人が医学部入学を目指す際の方法

医学部への入学は一般的に難易度が高いと認識されている。その中には、現役生や浪人生のほか、再受験で医学部を目指す人などが含まれる。再受験とは、一度社会人になったり、別の大学に入学したりした後に再び受験することを言う。社会人が医学部を目指すには、下記の二つの道がある。

  • 再受験で一般入試を受ける:現役生や浪人生たちと同じように試験を受ける。
  • 編入試験を受ける:前の大学での単位が一定の基準を満たした時などに受けることができる。

編入試験に合格して入学することができれば、卒業までの年数が短縮できるので、うれしい話ではある。しかし、編入試験を受けるには、多くの場合、4年制大学を卒業した学士の資格が必要となる。また、また競争率が非常に高く、50倍を超えることも珍しくない。そのため、医学部を目指す多くの社会人受験生は、一般入試による再受験を選ぶこととなる。

編入試験ほどの倍率ではないとは言え、一般入試による合格も難関であることには違いない。

白雪ねずみ

倍率「50倍」というのは、入試というより、まるでオーディションみたいですね。
ねずみも(学士の資格自体は持つものの)文学部卒であり、理系的な実務経験や研究成果を持っていなかったので、アピールポイントはほとんどないとわかっており、編入試験の道は考えませんでした。
一般入試で国立大学を目指していたので、「センター試験(当時)」→「二次試験」というごく普通の流れです。

医学部再受験が難しい理由

ここでは、医学部再受験に絞って記す。若い現役生や浪人生にとっても医学部受験は難関と言えるが、それに加え、再受験生には再受験生ならではの難しさがある。

1.学習環境と時間の問題

医学部を目指す18~20歳頃の若者たちがライバルとなる。彼らの多くは親元や寮で生活し、勉強中心の一日を送ることができる。しかし、社会人の場合は必ずしもそうはいかない。仕事や家庭の理由で勉強時間が思うように取れないことはまれではない。また、最適な学習環境が作れずに苦労する人も多いだろう。

白雪ねずみ

ねずみの再受験仲間たちも、それぞれの環境の中で苦労していました。
日中仕事があるため早朝の1時間を勉強時間に充てている人、子育てしながら勉強している人・・・。
ねずみも、予備校生2年目は、塾のバイトをしながらの受験勉強でした。自宅では老父の介護もあり、大変でしたね・・・。

2.ブランクの問題

高校生や浪人生たちは、小中学校から連続して勉強してきた子たちなので、学習におけるブランクがない。それに対して、一度社会人となると、少なからずブランクができてしまう。以前に覚えていたことも、使わないとあっという間にに記憶から抜け落ちる。

白雪ねずみ

文学部を卒業して銀行に勤務したり結婚生活を送ったりする生活ですから、高校時代に習った内容を忘れるのは当然でした。日常生活の中で「今週は2回積分したな~」なんていうことにはならないですもんね。ねずみは、再受験を始める時点では中学数学も忘れていました。

3.能力低下の問題

10代の子たちに比べ、年齢的に記憶力や集中力が衰えているという不利な点も・・・。

白雪ねずみ

まあ、それを言っちゃあおしまいって気もしますけどね。
ねずみも、自分自身の10代の頃と比較すると「あの頃ならもっと楽勝だったはず」と想像しなくもないです。でも、ライバルは昔の自分ではなく、今隣にいる高校生たちであることを見失わないように・・・

4.大学から歓迎されない問題

大学側が明言することは少ないものの、再受験生の前に立ちはだかる大きな課題がこれ。すべての医学部が再受験生を歓迎してくれるわけではないことは知っておこう。一部の大学では、面接試験の際に高齢の受験生の点数を低く修正するなどの方法で再受験生差別を行っていたことがわかっており、過去に何度か問題となってきた。公平性を欠く点においては憂慮すべき話だが、高齢者が敬遠されやすいこと自体は驚くことではない。単なる入学試験というよりも、就職試験に近い意味合いも含むからだ。
医師は一人前になるまでに10年(もしくはもっと)かかると言われている。また、国公立大学の場合は特に、育成のために税金が使われていることも無視できない。医師になった後に長く働き、社会に還元することが期待されている。そのため、学力成績が同程度であれば、若者のほうが歓迎されるのはごく自然なことだろう。

白雪ねずみ

ねずみの再受験生仲間の界隈でも「合格最低点よりも上回っていたはずなのに不合格だった」という話が聞かれ、ねずみも悲しく思った経験があります。
ねずみ自身も、志望大学をどこにするか、かなり悩みましたね。

5.金銭的な問題

受験費用のほか、進学後の費用の問題もある。医学部にかかるお金は高額だ。
国公立大学の学費は6年間で数百万円だが、これだけで済む話ではない。特に医学書がどれも高額であることが、貧乏医学生泣かせとなる。私立大学医学部ともなれば、学費だけで数千万円が必要となる。

白雪ねずみ

ねずみはほんの数百万円の軍資金しかなかったので、国立大学一択でした。運良く合格できましたが、入学準備(アパートの賃貸、引っ越し、初期費用など)で手持ちはほぼ使い果たし、入学後は奨学金その他でなんとか生き延びてきました。お金のことも無視はできませんね。

これらの課題があり、医学部再受験は非常に難易度が高い挑戦と言えるだろう。医学部再受験の成功率は、時代や様々な要因によって異なるが、一般的に見て高いとは言えない。成功率は10%から20%程度とされている。

まとめ

医学部再受験の難しさについてまとめてみた。厳しい挑戦ではあるが、しっかりとしたリサーチ、計画、支援体制などにより、その成功率を高めることが可能だろう。各自の状況に合わせた最適な学習方法を見つけ、計画的に取り組むことが鍵となる。


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この記事を書いた人

サバイバー医師です。医学部再受験の時のことを書いています。いずれは、自身の歩んできた道と、思うことについても書いていきたいと思っています。

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